「SNSは若い人向けでは?」
「専門家が発信すると、かえってリスクがあるのでは?」
こうした理由から、SNS活用に慎重な司法書士は少なくありません。
しかし今や、依頼者の多くは相談前に必ずネットで“人となり”を確認しています。
SNSは集客ツールではなく、信頼を補強するための情報発信の場として活用することが重要です。
集客より先に“安心感”を届けるための考え方と実践ポイントをまとめます。
1. 司法書士にとってSNSの役割とは
司法書士のSNS活用で最も大切なのは、「今すぐ依頼を取る」ことではありません。
SNSの本当の役割は、「この先生、ちゃんとしていそう」「話しやすそう」という印象を事前につくることです。
公式サイト=正式な名刺
SNS=人柄と考え方が伝わる補足資料
この位置づけで考えると、無理のない運用ができます。
2. SNSで信頼を落としてしまうNG発信
まず、避けるべき発信を確認しましょう。
司法書士のSNSは、「正しさ」よりも「安心感」 が優先されます。
・法律知識をひけらかすような投稿
・他士業・依頼者を否定する表現
・断定的すぎる法的見解
・プライベートの過度な露出
・トレンドに乗るだけの軽い投稿
3. 信頼を積み上げる発信テーマ5選
① よくある質問へのやさしい回答
例えば以下の質問があるとします。
「相続登記って、いつまでにやればいい?」
「会社設立後に必ず必要な登記とは?」
回答を用意するときは「結論 → 簡単な理由 → 注意点」、この順番が読みやすく、保存されやすい投稿になります。
② 実務の裏側(守秘義務に配慮して)
「こういう点でつまずく方が多いです」
「事前に知っておくと安心なポイント」
具体的でありつつ個人が特定されない表現が、専門性と誠実さを伝えます。
③ 法改正・制度変更の“生活目線”解説
条文解説ではなく、「誰に影響があるか」「何に注意すべきか」を中心に発信すると信頼につながります。
④ 仕事に対する考え方・スタンス
「なぜこの仕事を大切にしているのか」
「相談時に心がけていること」
価値観の共有は、“この先生に相談したい”という動機になります。
⑤ 事務所の雰囲気が伝わる投稿
セミナーの準備や勉強会への参加、日常業務の一コマなど
“きちんと動いている、活動している事務所”という印象が安心感を生みます。
4. プラットフォーム別・司法書士の使い分け
SNSはすべてをやる必要はありません。
1つ選んで、無理なく続けるのが正解です。「誰に見てもらいたいか」で選びましょう。
・X(旧Twitter):短文で制度解説・注意喚起
・Facebook:地域・他士業・紹介向け
・Instagram:雰囲気・人柄・やさしい解説
・LINE公式:既存顧客向けフォロー
5. 続けるための“仕組み化”が成功の鍵
SNSが続かない理由の多くは「完璧を求めすぎる」ことです。
SNSは「更新していること」自体が信頼になります。継続のコツを参考に投稿してみましょう。
・週1回で十分
・1投稿=1テーマ
・過去の相談をメモしてネタ化
・コラムの要点を分解して投稿
6. SNSは“最後のひと押し”として機能する
多くの依頼者は、まず紹介や知り合いの伝手をたどる、次に検索、公式サイトの確認を経て、最後にSNSを見ています。そこで「変なことは書いていない」「考え方が誠実」と感じてもらえれば、相談につながります。
SNSは相談という行動を後押しする最後の一手なのです。
まとめ:司法書士のSNSは静かでいい
司法書士に必要なSNS発信は、バズる投稿でも、派手な演出でもありません。
正確さ、やさしさ、継続性
この3点を意識するだけで、SNSは信頼を支える強力な補助ツールになります。
無理のない形で、「見えない安心感」を積み上げていきましょう。
