「教えてもなかなか育たない」
「忙しくなると、スタッフのやる気が下がる」
多くの司法書士事務所が、業務そのものよりも“人のマネジメント”に悩みを抱えています。
しかし、教育とモチベーションは才能ではなく、設計で改善できる分野です。
“人が辞めない事務所”をつくるための実践ポイントを解説します。
教育がうまくいかない事務所の共通点
まず、つまずきやすいポイントを整理しましょう。
・OJT任せで教え方が人によって違う
・忙しいと教育が後回しになる
・“見て覚えて”が前提
・何をどこまでできれば合格かが曖昧
この状態では、スタッフは“正解がわからないまま働く”ことになります。
教育は「教える」ではなく「育つ仕組み」をつくる
教育を属人化させないために必要なのは、業務の見える化です。最低限そろえたい教育の土台として以下を準備しておきましょう。完璧なマニュアルでなくて構いません。
“迷ったときに確認できる資料” があることが重要です。以下を参考にまとめておくといいでしょう。
・業務ごとの手順書、チェックリスト
・よくあるミスと注意点
・判断が必要なポイントの線引き
・過去事例の簡単な共有
スタッフが不安になる「評価の曖昧さ」
モチベーションが下がる大きな原因のひとつが、評価基準が見えないことです。
「何ができれば一人前なのか」「どこを評価されているのか」「何を改善すればよいのか」
これがわからないと、頑張り方を間違え、疲弊してしまいます。
数値だけで評価しない 司法書士事務所の工夫
司法書士事務所では、売上や件数だけで評価しにくい業務が多くあります。評価に組み込みたい視点として普段から意識しておきましょう。
ミスを未然に防いだ行動、顧客や他士業との丁寧な対応、チームを支える動き、改善提案や本人が気づいたことなど“目立たない貢献”を言語化して伝えることが、信頼とやる気、一体感を生みます。
モチベーションは「上げる」のではなく「下げない」
やる気を無理に引き出そうとする必要はありません。
重要なのは、下がる要因を減らすことです。
モチベーションを下げる要因として目的がわからない作業、理由のない叱責、情報共有の不足、成長実感の欠如などこれらを減らすだけで、職場の空気は大きく変わります。
定期的な「短い対話」が離職を防ぐ
長い面談よりも効果的なのが、短くても定期的な対話です。
最近困っていること、業務で不安な点、改善できそうなところなど定期的にヒアリングします。“聞いてもらえている”という感覚が、スタッフの安心感につながります。
教育とモチベーションは事務所の成長戦略
スタッフが育ち、定着すれば、代表司法書士の負担が減る、業務品質が安定する、新しい取り組みに時間を使えるなど事務所の発展や成長にシフトしいきます。
教育とモチベーション管理は、コストではなく、事務所の未来への投資です。
まとめ:人は“仕組み”と“関係性”で育つ
司法書士事務所の人材育成は、以下のこの3点を意識するだけで、大きく変わります。
1.教育を仕組み化する
2. 評価を言葉にする
3. 対話を習慣にする
「良い人が辞めない事務所」は、意識的につくられた環境の結果です。
今日から一つずつ、整えていきましょう。
