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司法書士に合格してから独立に成功するまでにするべきことを時間順にシミュレート!

司法書士に合格した段階では、将来自分が独立することをイメージするのは難しいかもしれません。多くの司法書士は、試験に合格してから3~5年間勤務司法書士として働き、その後独立します。今回は、この最も一般的なケースについて、独立までの各段階を時間順にご紹介します。

1 合格後にすること

合格してから1年ほどの間にするべきことは、研修と就職活動です。将来の独立を見据えて、実務能力をつけ人脈を広げることを心掛けましょう。

1 研修に参加する

合格後、まずは新人研修に参加します。新人研修には、中央研修、ブロック研修、司法書士会研修があります。中央研修はEラーニングとブロックごとの集合研修があり、ブロック新人研修も並行して行われます。また、自分が所属したい司法書士会が主催する新人研修を受ける必要もあります。司法書士会の新人研修は、多くの場合司法書士事務所にて行われます。

開業や開業した後相談できる仲間であがるのは同期だという声も多く聞きます。研修を受けるときには、将来の独立を見据えて、できるだけ同期や先輩とのつながりを作るように心掛けましょう。

2 就職活動に取り組む

合格後にもう一つやるべきこととして、就職活動が挙げられます。独立前に司法書士として働くことで、実務能力を磨き、人脈を広げることが可能になります。そのため、就職先としては、たくさんの人が集まり、仕事もいろいろある大きな司法書士事務所や司法書士法人が適しているといえます。将来の独立を支援してくれる司法書士事務所や司法書士法人もあります。

2 勤務司法書士時代にすること

独立を考える場合、勤務司法書士でいる期間は3~5年と考えておけば良いでしょう。勤務しながら実務を覚える傍らで、独立に向けて事業を構想し、健康管理能力を高め、プライベートでもやっておきたいことをある程度実現させておきましょう。事業構想の際は、はじめに大きく考えてから細かい計画を立てて、本当に収支が合うという自信を持ててから独立しましょう。

1 実務を覚える

司法書士は試験の内容と実務が一致している部分が大きいので、試験に合格すれば、自分で調べたり人に聞いたりしながら一人で実務をこなすことも可能です。それでも、実務能力を確かなものにするには、勤務司法書士としての経験が欠かせません。体験者の実感では、1年目は覚えることがたくさんあり、2年目に知識が固まりはじめ、3年目にいろいろな実務が見えてくるといった場合が多いようです。

2 事業を構想する

勤務を続けながら、将来独立したときにどのような司法書士事務所にしたいのかを考えます。事業を構想するときに最も重要なことは、確固たる事業理念を立てることです。自分が経営する司法書士事務を通じて、世の中にどのように貢献していくのかを真摯に考えましょう。事業理念を考えるときには、人から見られた場合の評価ばかりを気にしてはいけません。苦しいときにも自分を支える指針となるように、自分の価値観と合致した事業理念を立てましょう。

事業理念が明確化できたら、次にどうやってそれを実現するのかを考えます。事業理念を実現しやすい開業場所はどこなのか、どんな雰囲気の事務所にするのか、どうやって顧客を確保するのかなど、構想をだんだんと具体的なものにしていきます。

3 健康管理に取り組む

独立したあと、事業が軌道に乗るまでにはいろいろなことが起こります。当初考えていた通りにならず、一時的に業務量が膨大になることもありえます。そんなときに、病気になったり体調を崩したりすると、事業は大きな打撃を受けます。経営者は身体が資本です。独立する前に運動習慣などを身につけて、健康な身体を手に入れましょう。

4 長期旅行に出る

独立すれば責任が重くなります。自分の好きなように休んでも文句は言われませんが、休みが長くなると、顧客に迷惑がかかり、事務所の評判を落とすことになりかねません。長期旅行のような時間がかかることは、独立する前にやっておきましょう。

5 事業計画を立てる

いよいよ独立が近づいてきたら、事業の構想を計画としてまとめます。事業計画の中で、どこからいくらの収入を得るのか、どのような事務所にするのか、自宅にするのか借りるのか、生活費をどう工面するのかなどを考えます。また、開業してからの毎月の収支を見積もり、いつ黒字化できるのかを予想します。事業が黒字化するまでの間の資金をどのように調達するのかについても考える必要があります。開業資金を融資で調達する場合、事業計画や資金計画を必ず立てることになりますが、自己資金で開業する場合であっても、数字と日付の入った事業計画と資金計画は欠かせません。事業計画と資金計画をできるだけ外部の専門家に見せて、アドバイスをもらいましょう。

6 独立する

計画に自信が持てたら、いよいよ独立です。備品や消耗品を揃える、インターネットや電話に加入する、開業届を提出する、銀行に口座を作る、クレジットカードを作るなど、やるべきことはたくさんあります。司法書士会への届出も忘れてはなりません。半年程度の期間の中で漏れなく作業が進むようにするために、スケジュールを立てて開業に向けて進めましょう。

3 独立後にすること

独立初年度から5年後くらいまでにするべきことをご紹介します。事務所を軌道に乗せるために、地域の人々、隣接士業、関連業者とつながりを作ることを念頭に置きつつ、いろいろなことを試しながら勝ちパターンを探します。事務所が軌道に乗ったら、今度は事業を大きくすることを考えてみましょう。

1 地域の人々とつながる

開業後は、ずっと「そこ」で営業を続けるつもりで頑張りましょう。地域の人々と積極的に関わりながら、自分の人生を充実させていきます。スポーツが好きなのであればスポーツクラブやチームに参加する、芸術に関心があるのであれば創作サークルに参加するなど、やり方は人によってさまざまです。地域の商店街や会社と付き合うことも重要ですが、それだけでは仕事上の付き合いに限られてしまう可能性があります。仕事と無関係な付き合いのほうが、より心を開いた関係になれるかもしれません。

地域の商工会や青年会も自営業の方が集まるので、ここから集客が広がることもありません。地域イベントの手伝いなど業務以外のことも出てきますが、その土地で長く仕事を続けていくためには豊かな時間の投資となるのではないでしょうか。

2 隣接士業の人々とつながる

司法書士、税理士、土地家屋調査士、弁護士など、士業にはさまざまな種類があります。会社を設立する際、税務を請け負うのは税理士であり、登記を請け負うのは司法書士である、といったことからもわかるように、顧客から見ると1つになる仕事を多くの士業が分担することは少なくありません。そのため、隣接士業の人々とつながることは非常に重要です。お互いに助け合うことを念頭に置き、隣接士業の人々と付き合いましょう。地域の団体や異業種交流会など、つながりを深める場を見つけるのも重要です。

3 関係の深い業者とつながる

土地や建物の登記の仕事は、住宅を購入したり借りたりした顧客が、不動産業者や銀行から紹介されて、司法書士に依頼することが多いものです。不動産業者や銀行など、司法書士と関係が深い業者とつながることができると、定期的に登記の仕事を受注できるようになります。多くの場合、不動産業者や銀行はすでに決まった司法書士と取引をしているため、そこに介入するのは簡単ではありません。しかし、地道な営業を繰り返すことで、受注できるような関係性を構築することも可能です。

4 試行錯誤を重ねて勝ちパターンを見つける

事前の調査や計画はもちろん重要ですが、独立してみないとわからないこともたくさんあります。独立したら、いろいろなことを試してみて、実際にうまくいくパターンを見つけましょう。独立初年度の課題はここにあります。

5 事業を大きくする

独立初年度に事務所を軌道に乗せることができたら、次に事業を大きくすることを考えましょう。少しずつ人を増やし、5年後には自分が経営に専念できるような体制を構築することを目指します。もちろん、経営に対する考え方は人それぞれです。個人でできる範囲の仕事を続けることも価値ある選択です。

4 まとめ

司法書士として独立することを目指した活動は、試験に合格した直後から始まります。新人研修は同期や先輩と知り合う良い機会です。就職先としては、多くの人と出会える職場がおすすめです。勤務司法書士の時代には、仕事を覚えること、人脈を作ること、事業を構想することなど、多くの課題に取り組みます。独立後には、地域の人々、隣接士業の人々、関連の深い業者とつながることを念頭に置きながら、いろいろなことを試して成功パターンを見つけます。

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