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開業

これから開業する司法書士のための資金計画

2024.06.25

司法書士は比較的少ない費用で開業できる資格です。司法書士事務所を開業する場合は、小売店の
ように在庫を仕入れる必要もなければ、飲食店のように多数の食器や調理設備を調達する必要も、診
療所のように高価な機械を購入する必要もありません。しかし、開業が簡単だからと言って無計画に開業すれば、どこかで事業が立ち行かなくなるでしょう。

まず事業計画を立てる

司法書士事務所を開業することは、1人の経営者として事業を立ち上げることを意味します。

開業したあとは、事業主として、収支を合わせながら事務所を維持していかなければなりません。事業が現実的に成り立つのかを判断し、事業の立ち上げから軌道に乗るまでの経営を的確に管理するためには、入念な事業計画が必要です。

事業計画を立て、司法書士事務所をどのように経営していくのかが具体的に明らかになれば、そのためにどれだけの資金が必要になるのかがわかります。その結果、資金についても具体的に計画できるようになります。

開業資金の見積もり方法

開業資金を見積もるためには、開業前後に実施するべきことをよく理解する必要があります。

開業前には事務所の物件を押さえ、必要な改装を施し、備品や消耗品を購入して物件を事務所として使える状態にします。物件や備品以外にも、電話回線契約、インターネット回線契約が必要です。

ホームページもぜひ開設したいところですが、外注する場合かなりの費用がかかります。さらに司法書士会への入会に関連する費用も必要です。これらをすべて足し合わせることによって開業するために必要な費用を見積もることができます。

仮に個人事務所を立ち上げたとしても、自分や家族が生活するためにはお金が必要です。そうした生活費用を含めて、毎月の収支のつじつまを合わせることができたとき、初めて「経営が軌道に乗った」と言うことができます。

最低限半年程度は生活と事務所を維持できるだけの資金を準備

司法書士事務所を開設しても、すぐに顧客が集まるわけではありません。事務所の存在が周囲に浸透して顧客がつき、毎月一定以上の収入を確保できるようになるまでの間、つまり開業してから経営が軌道に乗るまでの間、生活や事務所を維持するためのお金も、開業資金の中に組み入れておく必要があります。

開業してから事務所が軌道に乗るまでにどれくらい期間がかかるかは、事務所の形態(これによって固定費が決まります)と集客のための営業努力によって変わります。合理的な事業計画の作成や、人脈作りなどの事前準備にしっかり取り組んでおけば、この期間は短くなります。

いずれにせよ、最低限半年程度は生活と事務所を維持できるだけの資金を準備しましょう。このとき、不測の事態に対応するための資金も厚めに準備しておきたいものです。そうすることで急に出費に対応できるようになり、新しい試みに挑戦する余裕が生まれます。

開業資金の調達方法

事業計画を立てることで、開業するために必要な資金と、開業してから事業が軌道に乗るまでに必要な資金が明らかになります。両者を足したものが開業資金です。開業資金の額が明らかになったら、それをなんらかの手段で調達しなければなりません。

資金を調達する方法は、大きく2つに分かれます。一つは「自己資金」、もう一つは「借金」です。借金は事業資金として金融機関などからの融資で調達します。開業資金のうち自己資金でカバーできない部分は借金に頼るほかありません。

司法書士の開業を目指して資格取得の勉強を始めた時から、将来に備えて少しずつ貯金してきた場合
は、自己資金を多めに用意できるので、借金を減らすことができます。司法書士試験の勉強中から節約に努め、できるだけ貯金するのがおすすめです。1か月の生活費を12倍した分だけ貯金すれば、1年分の生活費は用意できたことになります。
開業資金の調達方法について問題になるのは、自己資金の範囲内で開業するべきか、融資を受けてでも
自分のイメージ通りの司法書士事務所を開設するべきかの選択です。

これは各自が自分の価値観や能力にしたがって判断するべき問題です。小さく始めて様子を見ながら大きくすることを考えて、自宅で開業したり、先輩の事務所内で間借りして開業したりして、しばらく様子をみるやり方もあります。

300万円~1,000万円ほどの融資を受けて開業した人々の声を聞くと、当初から経営のイメージが明確であり、そのために優良な物件を確保して、内装にもお金をかけたケースが多く見られます。自分の経営手腕に自信をもち、しっかりとした事業計画を立てて、計画の実現性について多くの人々からの賛成が得られれば、融資による資金調達を忌避する必要はありません。

続いて、開業にあたって有利な融資制度や補助金制度をご紹介します。

日本政策金融公庫の新創業融資制度

日本政策金融公庫の新創業融資制度は、一定の条件を満たせば事業所がどこにあっても融資を受ける
ことができます。原則、無担保無保証で限度額3,000万円までの融資を受けられます。

地方自治体による制度融資

制度融資とは、地方自治体が窓口となり、地域の信用保証協会が返済を保証することで、地元の金融機
関などが中小企業にお金を融資する仕組みです。
開業する場合、各自治体の創業融資窓口から申し込むことができます。融資条件は日本政策金融公庫の
新創業融資制度に似ていますが、詳細は自治体ごとに確認する必要があります。制度融資には、地域の
金融機関とつながりを作れるというメリットがあります。

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業のIT化を補助する仕組みです。司法書士ソフトを導入する場合は、ソフトウェアの開発会社を通じて補助金を申請します。これによりソフトを導入する経費を削減できます。IT導入補助金は、申請期間が定まっているので注意が必要です。

まとめ

新創業融資制度の利用には、直近6ヶ月以上の預金通帳の提出が求められることなどから開業準備は半年から1年くらい前を目途に始めるなどスケジュール管理がとても大切になります。開業場所、開業日、開業資金の準備等、スケジュールは余裕を持って取り組んでいきましょう。

また専門の公的機関や法人に相談するのも、多いに助けになります。

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