いくつかの職業を経験してから司法書士になる方も少なくありません。試験勉強中にアルバイトをしながら合格を目指された方も少なくはないでしょう。
社会人になって一度立ち止まり、自身の将来的な生き方を模索して司法書士を選んだ方も、事務所が拡大し、司法書士をしながら業務をしていたとしても、スタッフに仕事を任せられるようになったタイミングで一度仕事を休み、やりたかったことに挑戦したり、家族と過ごす時間を変えたいと思っている方もいるかもしれません。
長い人生を豊かに過ごしていくためにキャリアブレイクについてご紹介します。
キャリアブレイクとは
一度仕事を中断して、自身のキャリアを見つめ直す時間、自身のキャリアを再構築するための時間を設けることを指します。例えば語学留学のために会社を辞める、資格取得のためや次のキャリア構築、生き方を見つめ直す、リフレッシュのための準備期間として仕事をやめるなど、学びやスキルアップのためにキャリアを一度中断するなど、様々な理由があります。
日本では一度企業に勤めると月単位、1年単位で休暇を取るためでも仕事を辞めたり、在職してても何か病気や家族の都合がない限り、休職することは難しいですが、海外、特に欧州の企業では会社に籍を残しながら長期に休む制度として存在します。
自身のキャリアだけでなく家族の事情も
一般的にキャリアブレイクは自身の向上のために仕事を辞めたり、次の仕事のために準備する、そして自己理解を深めるためとされていますが、家族の事情、例えば子育て、家族の転勤、介護や看病など自身の都合でないところで選択をすることもあるかもしれません。
司法書士の仕事はお客様に寄り添うことはもちろん、相続や事業継承など、お客様にとって様々な事業や背景があり、司法書士のところにやってくる方も少なくありません。
例え家族の事情であったとしても、そういった経験が司法書士の仕事に多いに役立つでしょう。キャリアブレイクは自身の人生の成長を促す機会なのです。
キャリアブレイクを生かす、してみる
留学や勉強、大学院に行くなどを理由に仕事を辞め経験を積むことはもちろん次のキャリアにつながりますが、自己理解を深めるために一度仕事を辞めるということも、これから長い人生を生きていく上で自身を見つめ直すいい機会です。それが旅だったり、ただ休むことだったり、これもキャリアブレイクです。
人生100年と言われ、多様な生き方が模索されるようになりました。仕事をする自分、仕事以外の自分の在り方、将来といわず今やってみたいことなど、選択肢が豊かになっています。
独立することで雇用されない、時間も仕事の過ごし方も自由に選べる生き方、それを目指した司法書士にとっては、生き方自体がキャリアブレイクを積んでいるかもしれません。自身のキャリアップ、人生の充実度のために、幅広い選択肢で人生を過ごし、キャリアを積んでいくためにキャリアブレイクを捉え直すのも生き方の参考になるのではないでしょうか。
まとめ
司法書士には定年がありません。一度キャリアブレイクして司法書士になった方もセカンドキャリアブレイク、サードキャリアブレイクをしてさらに今後の事務所の在り方、お客様との付き合い方、なによりも自身の在り方を見つめ直す契機をつくってみるのもいいかもしれません。
結局仕事をお願いしたい、長くおつきあいしたいとお客様から思われる司法書士は成長を目指している、多様な視点を持ち、生き方やあり方が確立していて安心感を感じる、こちらを理解してくれると思わせてくれる方。
リーダーが変わると組織も変わります。事務所が落ち着いてきたらこれから長い人生をどう過ごしていくか、どう仕事をして社会と関わっていくか、司法書士ひとりひとりが考えている課題のヒントとしてキャリアブレイクをご紹介しました。自信が経験したキャリアブレイクも改めて見つめ直してみましょう。捉え方が変わるかもしれません。
