導入事例のインタビューでも志望動機として「法関連の仕事がしたかった」「独立したかった」「社会や地域に貢献する仕事がしたかった」など司法書士を目指した理由や経緯は様々です。
夢を叶えた後、その志望理由に満足しているのでしょうか?
当初の目指した理由から実際司法書士になってからの現状について、アンケート結果が司法書士白書より出ており、2022年版からその結果をレポートします。志望動機の高さと現状との満足度とのクロス集計の結果からの抜粋です。
※志望動機は「強く当てはまる」「やや当てはまる」「どちらともいえない」「あまり当てはまらない」「全く当てはまらない」「わからない」の6段階選択
※現状の状況は「非常に満足」「やや満足」「どちらともいえない」「やや不満」「非常に不満」「わからない」「無回答」の6段階選択
6段階評価のうち、質問についてYesの傾向をまとめます。
社会的地位が高い
志望動機としてはおよそ半数以上が志望動機としてあげています。その中でも志望動機として「強く当てはまる」とした8割以上が「非常に満足」「やや満足」と回答、「やや当てはまる」司法書士も7割近くが「非常に満足」「やや満足」としています。
司法書士としての役割だけでなく、地域活動などにも積極的に参加していくと、会の役員を務めるなど役割付与の機会が増えていきます。
経済的に恵まれる
志望動機として経済的な恩恵を「強く当てはまる」と志望動機にした司法書士のうち、6割近くが「非常に満足」「やや満足」と回答しました。
「やや当てはまる」とした回答者も6割近くが満足しています。ただ志望理由にあげなかった回答者(あまり当てはまらない、わからない)は満足度は低い傾向にあるようです。ここは事務所の方針などが影響しているかもしれません。
司法書士の増加で競争があがるなど言われている中でも、収益を目指していけば経済的に満足度はあげられるといえるでしょう。
社会的に責任のある仕事ができる
ここを強く志望理由にあげた司法書士は結果的に9割以上が満足しています。志望動機として「やや当てはまる」と回答した司法書士でも、現状を「非常に満足」「やや満足」と7割以上が満足しています。
司法書士の仕事が社会的に責任のある仕事だと考えない司法書士も一定数いますが(アンケートでは3%くらい)司法書士は社会的意義、社会的な貢献、仕事への満足度が強くリンクしている仕事といえるでしょう。
社会的弱者や少数者のために仕事ができる
司法書士の使命規定が創設され、今後ますます公益活動や地域に根差した活動も増えてくると予測される中で、ここを志望理由にあげる司法書士も少なくありません。
ここを志望理由にあげた司法書士は8割、やや当てはまるとした司法書士は67%が「非常に満足」「やや満足」と回答しました。
司法書士によって業務の内容や得意分野などありますが、ここを業務内容に掲げている司法書士は高い傾向で実践しているといえるでしょう。
自分の仕事スタイルを目指した満足度はどうか
ここからは自分が目指したスタイルが司法書士として仕事する中でどれぐらい実現しているかの満足度の発表です。志望動機と現状の満足度が高い傾向が数字からも見えます。
他から鑑賞されずに自由で独立した仕事ができる
「強く当てはまる」と選び「非常に満足」「やや満足」と回答→86.9%
「やや当てはまる」を「非常に満足」「やや満足」と回答→70.9%
専門性の高い仕事ができる
「強く当てはまる」と回答した者のうち、現状を「非常に満足」「やや満足」と回答→91.9%
「やや当てはまる」と回答した者のうち、現状を「非常に満足」「やや満足」と回答→81.7%
男性も女性も平等に仕事できる
「強く当てはまる」と回答した人の満足度(「非常に満足」「やや満足」と回答)→93.8%
「やや当てはまる」と回答した者のうち、現状を「非常に満足」「やや満足」と回答 → 79.3%
自分の労働時間を管理できる
「強く当てはまる」と回答した者のうち、現状を「非常に満足」「やや満足」と回答→86.7%
「やや当てはまる」と回答し、現状を「非常に満足」「やや満足」と回答→76.4%
まとめ
自身がかかげた志望理由が、実際に司法書士になってどれくらい達成、満足しているかの傾向をレポートしました。志望動機は上記に大きく集約されますが、当初の目的と現状に満足している割合が高いといえるでしょう。
これから司法書士を目指す、または開業することでさらに目的を達成していくことを視野に仕事を続ける司法書士にとって励みになるレポートです。