1 司法書士の魅力

1 目に見える形でお客様に貢献できる
開業後の仕事は部分的・定型的なものばかりではありません。開業司法書士として依頼者の話をよく聴き、専門家の視点から、依頼者にとって一番利益となる方法を提案します。責任は重大ですが、依頼者から直接感謝される喜びがあります。自分の仕事が社会に対してどのような貢献をしているのかが見えやすく、難しい仕事をこなせた時に喜びを感じることができます。2 独立しやすい
司法書士は独立しやすい資格です。なんらかの事業を起こして独立することを考えた場合、開業資金の壁を越えなければなりません。司法書士事務所は一般的な事務機器と応接設備だけで開業でき、在庫を考える必要もなく、ランニングコストも少ないです。自宅で開業すれば、当面の生活費を除くと30万円程度で開業できます。3 合格即開業も可能
司法書士であれば、合格後すぐに開業することも可能です。実際に独立後即開業する司法書士も少なくありません。試験は実務に直結しているので、合格すれば一定の実務能力も身につきます。合格後の研修制度も充実しているので、研修中に人脈を作り、独立に備えることができます。4 社会人からなれる
司法書士は社会人から独立にチャレンジできる資格です。司法書士試験合格者を年齢別に集計すると、30代が約4割、40代が約3割を占めています。こうした人々の多くは数年以内に開業します。社会人になってしばらくしてから資格の勉強を始め、試験に合格し、開業するという流れができているのです。5 生涯現役
司法書士の開業後に定年はありません。やる気と体力が続く限り、いつまでも仕事を続けられます。平均年齢は54歳であり、もっとも多い年代は40歳代で全体の31.5%を占めています(2023年4月1日時点)。60代、70代で活躍している司法書士が数多くいます。2 司法書士業界の変化

1 司法書士は増加している
司法書士の数は増加しています。司法書士の人数は2007年の18,520人から2017年の22,283人まで10年間で3763人率にして約20%増加しました。それから引き続き、増え続けていて2023年4月1日時点では、司法書士会員数は23,059人となっています。 近年の新規登録者数は900人前後であり、登録取消者数は600人前後なので、司法書士は毎年300人前後増えていることになります。地域別にみると大都市圏で司法書士が増えていますが、地方では減少傾向にあります。司法書士や弁護士がいないという市町村も全国に多数あります。2 隣接士業との競合
司法書士の隣接士業には弁護士や行政書士があります。弁護士の人数は2007年の23,119人から2017年の38,980人まで15,861人率にして約69%増加しています。弁護士とは訴訟や相続などで競合する可能性があります。行政書士も増えています。司法書士は商業登記の分野などで行政書士と競合する場合があります。競合に勝つために周辺の法令も身に着け、付加価値の高いサービスを提供する必要があります。3 司法書士法人の台頭
司法書士の事務所はこれまで個人に限定されていましたが、司法書士法の改正により2003年から法人化が可能となりました。司法書士法人数は2007年には219法人でしたが、2017年には624法人に増えています。司法書士法人もまた、大都市圏、とくに東京に集中する傾向があります。法人化の解禁以外にも、広告の自由化と報酬の自由化という規制緩和が行われました。司法書士事務所を開業するためには、都市部では司法書士法人に勝てるだけの差別化が必要です。インターネットを活用した広告、報酬の自由化の中で価格競争を避けるためのサービスの高付加価値化が必要です。3 司法書士の開業戦略
