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戦略

司法書士事務所の営業方針を決める

司法書士に限らず業務の柱を決めることは事務所経営にとってもとても大切なことです。

開業時代はひとりでがむしゃらにまわしていた事務所も人が増え、お客様が増え、案件の幅が広がってくると、経営者として途中一度歩みを止め、将来設計を考え見直す時期はどなたにも訪れます。

令和2年に行われた『第2回司法書士全国調査』のアンケート結果をもとに考察していきます。

いまの主流は何か?

下記のグラフは事務所の主たる業務についてのアンケート結果です。

回答者のうち相続関係業務が85.9%が業務として挙げトップを占めています。

次いで不動産決済業務、商業登記・法人登記業務、かつて盛況だった債務整理業務の取り扱いはだいぶ減っているようです。

今後力を入れたい業務は?

次に今後力を入れたい業務についての回答、こちらも複数回答可の設問です。

「相続関係業務」が1,779 件(69.6%)、「財産管理・遺産承継等の業務」が 957 件(37.4%)でしたが、選択肢になかった その他の回答として、「裁判業務」や「簡裁代理業務」「家庭裁判所の書類作成業務」との記載が多くありました。司法書士事務所経営 の多様化がここからも読み取れます。

(複数回答)令和2(2020)年度「第2回司法書士全国調査」より

業務の柱を決める、変更する

開業したばかりのときはいただいた仕事を一生懸命に取り組み、業務の柱がなかなか定まらないこともあるかもしれません。将来的な事業計画を立てるときに、自分の得意分野はもちろん、世の中で今後需要が見込まれる分野、そして営業方法などで事務所の主たる収入の柱となる業務を定め、開拓していくことが大切です。

1 自分の向き不向きを把握しておく

誰にでも向き不向きがあります。トーク力がなければ、交流会に出席してもなかなか知り合いができない可能性があります。不向きな営業はやめてしまい、成果が上がる営業に注力するのも一つの手です。

2 事務所のブランディング、ポジショニングをしっかり決めておく

司法書士事務所といっても得意分野や営業方針はさまざまです。事務所のブランディング、ポジショニングがはっきりしていなければ何を訴求するべきなのか分かりません。ブランディングやポジショニングを経営方針の中で明確化しましょう。

3 他士業や会社とのコネクションをつくる

紹介で対個人のお客様に寄り添い、地域の法律家として存続していくのもご自身のスタイルとして確立していく方もいらっしゃることでしょう。一方で税理士や弁護士、行政書士など法人顧客とコネクションを持っていると、紹介や案件の数がかなり増えます。ご自身でも法律知識や事例への研鑽を深め、司法書士の業務分野にとどまらない連携を意識したパートナーづくりをやっていきましょう。

まとめ

司法書士も多様化の時代と言われ続けています。開業時に決めた営業方針や事業計画も途中で変更したり、時代の波に合わせて営業方法や顧客層、ターゲットの変更への舵取りを迫られることもあるでしょう。大切なのは現状に固執しないこと、まずは自分を疑って見れる客観性ではないでしょうか。

自由を求めて独立、その自由を存分に味わっていたのに気が付いたら不自由になっている。それでは本末転倒です。

目の前のお客様を大切にしながら、将来のお客様のことを考えていく。その視点を早くから持って業務を行っていくことが、存続と成長、そして自由への大切なアクションとなります。

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