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司法書士が独立するときの事務所について徹底解説!

司法書士が独立するときに最も悩むのは、どのような事務所にするかという点ではないでしょうか。そこで今回は、司法書士事務所の役割、設備、名前、場所、事務所形態、経費など、司法書士の事務所について総合的に解説します。

1 事務所の役割

自分が事務所をどのように使うのかがイメージできれば、どのくらいの広さにするのか、設備として何が必要なのかがみえてきます。

1 接客場所としての事務所

事務所の第1の機能は、お客様と出会うことです。お客様と本当の意味で出会い、本音を語ってもらうためには、落ち着いて相談できる雰囲気や情報の機密性の確保などが必要です。

2 作業場所としての事務所

事務所は、お客様と出会った後に事務作業を行う場所でもあります。司法書士の作業には、専用の紙を使った書類の作成と郵送、電子的な書類の作成とアップロードなどがあります。

2 事務所の設備

どのように接客するのか、どのように事務作業をするのかを想像できれば、事務所の設備として何が必要かがみえてきます。

1 事務所の備品

事務所の備品として、来客用のテーブルとソファ、事務作業用のデスクとチェア、パソコン、プリンター複合機、電話とインターネット回線は必ず必要でしょう。この他にも、必要に応じて書棚などを置きます。なお、司法書士の業務は多くの印刷作業が必要になるため、プリンター複合機を購入する際はレーザープリンターがおすすめです。

2 事務所の消耗品

事務所の消耗品としては、まず大量のプリンター用紙が必要です。権利証の表紙に専用の紙が必要になることもあります。この他に、封筒、ハガキ、名刺、職印、事務印、朱肉なども必要です。

3 事務所の名前

独立して間もない事務所を覚えてもらうためには、事務所の名前にも工夫が必要です。ひらがなやカタカナを使って読みやすく親しみやすくしたり、イメージを喚起する語句を入れたりした事務所名がよくみられます。事務所の名前を覚えてもらいやすくするためのアイテムとして、ロゴを作ることも忘れないようにしましょう。

1 事務所の名前には制限がある

日本司法書士会連合会は、事務所の名称に使えない語句を定めています。事務所の名前には、「法律」「行政」「会計」「税務」「経済」「測量」などの語句は使えません。また、「法務」を含む名称には必ず「司法書士」の語句も含まれていなければなりません。

2 ひらがなやカタカナをつかう

すべてを漢字で表記するとイメージが硬くなりすぎてしまったり、読みにくくなったりするので、事務所名の一部をひらがなやカタカナで表記することがよくあります。「名字のひらがな表記+司法書士事務所」が、多くの事務所が採用しているパターンです。

3 イメージを喚起する

イメージを喚起する事務所名もよくあります。たとえば「あおぞら」は非常に良いイメージを喚起する語句なので、多くの事務所名に取り入れられています。同一の事務所名は認められないので、「あおぞら司法書士事務所」「あおぞら法務司法書士事務所」「あおぞらリーガルオフィス」など、少しずつ異なる名前の事務所名が並ぶことになります。その他、「あさがお」「さくら」「ナチュラル」「トリニティ」「マザーズ」などの語句を取り入れた事務所名もあります。

4 法律に関する文言を入れる

「○○司法書士事務所」や「司法書士事務所○○」は典型ですが、「司法書士事務所」の語句を使わない、「○○リーガルオフィス」「リーガルオフィス○○」もよくあるパターンです。この他には、「○○法務司法書士事務所」のように「法務」を「司法書士事務所」と重ねる表記もよくみられます。

5 ロゴを考える

ロゴは「ロゴタイプ」の略であり、会社名や商品名のために特別にデザインされた意匠文字です。事務所名のロゴを作り、封筒や文書、ホームページの中で使うことで、第一印象がよくなり、事務所を覚えてもらいやすくなります。司法書士事務所のロゴとしては、デザインされたイメージやシンボルと事務所名を組み合わせて一つのロゴとするパターンがよくみられます。ロゴはアプリを使って自分で作ったり、ネットで発注して作ったりすることができます。

4 事務所の場所

事務所を構える地域について、都市部、地方、司法過疎地、地元について考えてみます。引継ぎによる独立についても解説します。

1 都市部という選択

人口密度が高く経済活動が盛んな都市部は、司法書士にとって、仕事が多い一方で競争が激しい地域です。また、都市部では経営の効率化に長けた司法書士法人とも競争しなければなりません。都市部で競争に勝つためには、自らを差別化する強みが必要です。

2 地方という選択

地方は人口が少なく司法書士の仕事は多くないものの、司法書士自体も少ないため、競争はそれほど激しくありません。法律全般をカバーする「街の法律家」としての立場をとり、地域社会に溶け込むように努力すれば、地方での独立に成功する可能性は高いといえるでしょう。

3 司法過疎地という選択

法律家が少ないために、住民が司法サービスを十分に受けられない地域を「司法過疎地」と呼びます。司法過疎地での開業については、日本司法書士会連合会の融資制度もあるので、独立・開業の選択肢として十分検討に値するでしょう。2018年度のアンケート調査では、司法書士に登録して間もない司法書士が、司法過疎地で開業して年収をアップさせていることがうかがえます。

4 地元という選択

司法書士の独立体験談などを読むと、地元で独立する司法書士がかなり多いことに気付きます。両親や友人のサポートや、これまでに築いてきた人間関係があるので、地元での独立は顧客を獲得する上で非常に有利に働くでしょう。

5 事務所を引き継ぐという選択

司法書士の独立体験談を読んでいてもう一つ気付くことは、事務所を引き継ぐ形で独立する司法書士も少なくないことです。事務所を引き継ぐことができれば、最初から顧客がいることになるため、独立後すぐに窮地に陥ることはありません。両親や親せきが事務所を経営していなくても、研修などで親しくなった先輩の事務所を引き継ぐことができる場合もあります。

5 事務所の形態

現代は、どのような事務所を構えるかの選択肢もたくさんあります。それぞれの選択肢の特徴をご紹介します。自分の事業イメージに最も適した形態の事務所を選びましょう。

 

1 自宅の一室

自宅の一室を使って独立する司法書士は多くいます。自宅で独立する最大のメリットは、独立資金を大幅に節約できることです。その他、すぐに開業できることや、家事や介護との掛け持ちが容易になること、家族と長く過ごせることなどのメリットもあります。自宅で独立するデメリットとしては、場所によっては顧客が来訪しにくいこと、応接スペースが狭くなる可能性があること、セキュリティを確保しにくいこと、自宅の住所が公開されることなどがあります。

2 レンタルオフィス

レンタルオフィスとは、オフィスに必要なデスク、チェア、情報通信設備などを備えた個室を貸し出すサービスです。レンタルオフィスを使うと、多くの場合、地域の中で地の利の良い場所に、比較的安く、スピーディーに事務所を構えることができます。自宅を全く改修しないで事務所として使う場合に比べると、当然コストはかかりますが、住所が公開されてしまうことなどの、自宅開業の多くのデメリットを回避することができます。起業を支援するために、レンタルオフィスを経営したり入居をサポートしたりする自治体もあります。

3 SOHO物件

SOHO物件とは、居住のためだけではなく、事務所としても使える物件のことです。SOHO物件のメリットとしては、住む場所と働く場所を一体化することで、両方を別々に借りた場合よりもコストを削減できることや、立地が良いこと、移動にかかる時間をなくせることなどが挙げられます。事業に適したSOHO物件が見つかれば、転居を検討するのも一つの手です。

 

4 事務所用マンション

事務所専用のマンションを借りて開業するのが、独立のイメージとして最も一般的かもしれません。設備や立地の点でメリットの大きい形態ですが、賃貸料や契約料など、コストがかさみがちになるというデメリットがあります。

 

6 事務所にかかる経費

事務所にかかる経費についてご紹介します。事前に経費についてしっかりと把握して、独立後に追加経費が発生して事業計画を大幅に修正せざるを得ない、といったことがないようにしたいものです。

 

1 経費の計算

独立当初は赤字経営になるのが通常です。経営が黒字化されるまで事務所を維持しなければならないので、事務所にかかる経費として、6か月分の家賃と契約金などを合わせて、8か月分程度の家賃をあらかじめ用意しておく必要があります。1年程度赤字が続くと見積もるのであれば、さらに多くの資金を用意する必要があります。

 

2 経費の集め方

司法書士の場合、独立経費の中で事務所にかかる経費が最も多額となる場合が大半です。経費の集め方としては、自己資金を貯めたり融資を受けたりする方法が一般的です。独立・開業融資の場合、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」や、自治体の創業融資制度を活用すれば、無担保・無保証、低金利で資金を借りることができます。また、両親や親せきからの援助を受けることも有力な方法です。この方法で独立する司法書士は少なくありません。

 

7 まとめ

司法書士が独立するときの事務所のあり方について、総合的にご紹介しました。事務所は接客と作業を行う場所です。どのような事務所にしたいのかのイメージを明確化して、イメージに沿った形で、事務所の設備や名前、場所などを決めていきます。事務所の形態は、資金的な余裕と事業のイメージのバランスを考えて決めましょう。独立資金の中で最も大きな割合を占める事務所経費については、自己資金、融資だけではなく、両親や親せきからの援助があると大きな助けとなります。

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